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唐津『川島豆腐店』さん
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ざる豆腐を一番初めに作った、『川島豆腐』さん。趣のあるお店です。

唐津の夜、市内のバーで呑んでいましたら、ワイン2本とチーズを抱えた紳士がご登場。

ワインをご相伴にあずかり、話が盛り上がって、紳士が近くの川島豆腐のご主人と判明。

旅館・松の井さんの朝食でいつもいただいていましたので、お名前は存じておりました。 『川島豆腐店』さん。https://www.zarudoufu.co.jp/

話の流れでお店に来ないかとお誘いいただき、甘えてお邪魔いたしました。

お店は二十年経っているとは思えないほど、綺麗に手入れされていて、壁には黒田 征太郎さんの鳥の絵が描いてあり、とても素敵な雰囲気でした。

川島豆腐さんは「ざる豆腐」発祥のお店。

深夜にも関わらず、お豆腐を出してきてくださいました。器は中里隆さんの黒唐津。

そのざる豆腐におもむろにオリーブオイルをかけるご主人。そしてあとは、塩胡椒。

まずはビールで乾杯。

それではいただきます。この漆のお盆も一枚30万円ほどする作家ものだと伺いました。

食べた食感はまるでモッツァレラチーズのようで、バジルの葉とトマトがあれば、イタリアンです。

衝撃的な豆腐の美味しさ、さすが元祖は違います。

三杯おかわりいたしました。

2Fにはヒミツの小部屋が…。

立派なお茶室と座敷があり、隠れ別荘のような造りでした。

立派な茶碗に夢中の陶芸家・矢野直人さん。

この空間がなんともさまになっておられます。

今度は日本酒。有名作家の素晴らしい作品のオンパレード。

わくわくいたしました。私は青磁のお猪口で、美味しい日本酒をいただきました。

ここからは2回目の訪問です。

1度目はご主人にご招待いただきましたので、今回は唐津焼の作家の先生とお邪魔いたしました。

今は息子さんが包丁を握っており、京都『たん熊』さんで磨いた腕で美味しいお料理をいただきました。

まずは江戸中期の染付の器で、新鮮なさよりをいただきました。

歯ごたえのある野菜と青々しい竹の子、春の訪れを感じる一品でした。

2品目は鰯のつみれ。

上品なお出汁と鰯そのものの味が優しく胃を温めてくれました。

実は唐津で鰯がとれることは珍しく、漁師の間では鰯がとれると地震が来ると、密かに言われています。

お造りは平目と鯨でした。

新鮮な鯨は臭みもなく、お肉のようでした。器は中里花子さんの作品です。

こちら二代目のご主人。

愉しいお料理をありがとうございました。

こちらは鬼穴子の肝と内臓。

アンコウよりはあっさりで、歯ごたえと香りを楽しめる美味しい珍味でした。

野菜たっぷりの粕汁。

小さな野菜もきれいに面取りをしてあり、心のこもった、でもシンプルなお料理に感激。

季節ではないと言いながら、大きな鮑を出してくださいました。

春になり、海藻が芽吹くころには、もっと美味しくなるようです。

マナガツオの西京焼き。

出ました、ざる豆腐。

たっぷりのオリーブオイルと塩胡椒でおかわりをいただきました。

最後は精進のちらし寿司。

身体に優しい御食事でした。

ご一緒に御食事していただいた岡本作礼先生ご夫妻と、竹花正弘先生ご夫妻に感謝いたします。